時を刻む男
今週の月曜日、裏セブン会議が琴似のとあるバーにて行われました。
その帰り、
地下鉄に乗っていると、
へっくち
へっくち
と音が聞こえてきました。
周囲を見渡すと、
僕の座った場所から左斜め前方に、
背の高い細身の中年サラリーマンがいました。
彼の頬は赤らんでいて、眼鏡がややずり落ちている、
いわゆる酔っぱらいでした。
その彼が、
へっくち
と、くしゃみをしていたのです。
へっくち
へっくち
へっくち
へっくち
次第に僕は彼のへっくちが気になって仕方がなくなりました。
いつ止まるのだろうか?
そればかりが気になり、
しばらく彼のへっくちを聴いているうちに、
ふと、この「へっくち」に
ある規則性がある事に気づきました。
その仮説を検証するために、
へっくちを注意深く聴いていると、
へっくち
へっくち
へっくち
やはり!!!
彼のへっくちは
ぴったり15秒おきに発せられているのです!!
その驚愕の事実に気がついてから、
僕が地下鉄を降りるまで、
彼のへっくちは寸分の狂いなく、
15秒間隔を保っていました。
ただ、へっくちを重ねるごとに、
だんだん鼻汁がYシャツを侵食していく様が、
ロボットのように正確に時を刻む彼を、
幾ばかりか、人間たらしめていたのです。
しんたろう
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